ないしょのかけいぼ

買い込んだガラクタや燃やしたハイオクの供養塔です

ありがとう2020年という話

気付いたら2020年とも本日でお別れです。まったく、常に一寸先の見えないような一年でした。

去年は冬コミに出てみたりしてたのを思うと、なんだか信じられないように静かな年の瀬です。今年は飲み会を含めたイベントも控え、来年への持ち越しが確定した仕事といっしょにぬくぬくしています。

さて、2020年を振り返ってみましょう。

SAABの話

2020年、ホビー的な部分で最も変化が大きかったのは、クルマの買い替えです。
これまでほとんど手の掛からなかったクルマから急転直下、未だに「なんでこんなの買ったの?」とすら言われるような輸入車っぷりを発揮しています。

メーカさえ既にないマイナー車ということで、既に乗っている人や、これから乗ろうと検討していく人のためにもなるかと思って、維持に関する記事を本ブログにも適宜アップしていこうと思っていました。ところが、なんせマイナートラブルには事欠きません。いちいち書くのがダルくて諦めました。ヘッドライトワイパーが動かないとか、オイルが結構滲んできたとか、そういうのはまあ、仕方なくね?と大らかになってきたのは我ながら成長でもあると思っています。

現在進行形で直面している大きな課題は、燃料漏れです。イマドキ燃料が漏れるクルマがあるんだってお思いでしょう?あるんですよ。もう20年落ちだから仕方ないね。

具体的な症例としては燃料タンクのホース接続部の些細な亀裂です。満タンにするとガソリンが浸透してきて外に漏れ出すという、情けなくも見逃すことはできない故障。
現在は応急処置をしてもらった上で、燃料を満タンにしないという運用方法で難を逃れていますが、さすがにこのまま走り続ける訳にもいきませんので、別の燃料タンクを探しているところです。

しかしこの燃料タンク、HDPEというプラスチック製。プラ部品はすぐに出なくなるという定説(?)通り、新品のサプライヤーは既に存在せず、大型部品であるためにeBayでも日本への発送を渋る出品者ばかり。国内で解体車を探すほかにないのです。でも結局同じ年数が経過している部品を移植するわけなので、もし原因が単なるタンクの運のツキでないとすれば、どうせまた割れる、という具合です。どうしたもんか。

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ここまで書くと不満ばかりのようですが、それでも運転席に座ればそんなことはどうでもよくなってしまうのが、SAABの憎めないところ。
2リッター・直4・ターボというとなんの変哲もないですが、常に2000回転前後でリニアに加速していく乗り味はまさに滑走という他ありません。燃料タンクが粉々になると困るので、最近はおとなしくしておりますが……。

なによりスタイルが最高。駐車場でいつも三度見くらいします。

とにかく、良くも悪くもクルマのことを考える時間が増えました。来年はクルマについて"楽しく"考えられる時間が増えるといいな、と思います。

ライブアイドルの話

去年末、2020年の抱負として「声優コンテンツに入れ込みすぎない」というのを挙げておりました。結論からいうと、これは見事に達成されました。あたらしくリリースされるCD類を拝聴するに留まっています。

一方で、所謂ライブアイドルに、完全にお世話になりました。

まだそれほど自粛とか何とか話題になっていないくらいの頃に、ひょんなことからライブに一回お邪魔して、ウォースゲーとなってそのままドボンでした。
正直、一度足を運ぶまでは客層にもパフォーマンスにも偏見があったのですが、実際はそんなことなかったというか。もっと早く知りたかったなとさえ思うほどでした。

今年はコロナ禍でライブを思うように開催できないという状況下でしたが、皮肉にも地方民にとっては配信や映像コンテンツで触れる機会がたくさん提供されました。そういう形で、本当に丸一年、日々お世話になった形です。

ただ、まあ、なんというか、クルマもこれからお金かかってくるし、自分の現状に見合った”推し事”をしていこうと思います。

これイチオシなので是非聴いてください。

将来の話

2020年の抱負として「将来のことをちゃんと考える」というのもありました。

考えた結果、もうちょい学生を続けることにしました*1

考えた結果といっても、人生この先まだまだ長いはずなので、決着がついた訳ではもちろんないのですが、まずはとりあえず自分で分岐器のスイッチを投入できたかな、という感じです。がんばっていくぞー。……本当にがんばっていけるかな?いくしかないよな。と、情緒の針が大きく振れつづける毎日です。

まあなんか、この辺の話はもうちょっと整理がついてからご報告する時がくるかな、と思います。何年後かはさておいて。

というわけで

なんだか思うようにいかないことも多かった一年と記憶していますが、大病もせず生きているし、ありがたく思うべきかなという気持ちです。
飛躍の年ではなく、どちらかというと各方面についての準備期間に近かったと思うので、来年は何かしらステップアップできるようにしたいですね。何かしらとか言ってる時点でダメ?すみません。年越しまでちょっと考えます。

では、よいお年を。

2021年の抱負(β):

  1. なにかしらステップアップする
  2. アイドルに入れ込みすぎない

以上

*1:留年ではないです

自動車部品を"個人輸入"する話

SAAB の部品は、かつてインポーターだったヤナセやピーシーアイに取り次いでもらうことで、国内でも入手することができるようです。

しかしながらこういった経路で入手すると「ディーラー価格」ということで高くつきがちだったり、細かいパーツが出なくてASSYでしか対応できないといった可能性があったりします。

ということで、いわゆる「個人輸入」――きょうび「海外通販」と何も差はありませんが――を利用して、予備部品を買ってみました。

PartsforSaabs.com でお買い物

今回使ったのはPartsforSaabs.com(PFS) という通販サイト。イギリスに本拠地をもつ通販専門業者で、SAABの他にもボルボやベンツの部品も取り扱っているようです。

www.partsforsaabs.com

PFSを選んだポイントとしては
・日本向けに発送対応
・そこそこの部品在庫
PayPal決済可能
・返事が早い(!)
といった具合でしょうか。

上の2つはまあ、通販サイト選びで当たり前のところなのでどうでもいいです。PayPalも、イギリスにおけるネット決済のスタンダード感があります。それよりも、万一のトラブル時などに柔軟な対応が期待できるレスポンスの早さは重要です。

このコロナ禍で発送業務も縮小しているかな~と思い、「日本向けに発送ってやってますか~……?」とメールしてみたところ、1日もおかず返信がきました。イギリスの大学の事務なんかは連絡を全然寄越してくれなかったことを思うと、涙が出るようなレスポンスのよさです。

ちなみにPFSに対する日本からの注文は"we get a fair amount of orders there"とのこと。方便かもしれませんが、みんな使っているなら更に安心だという日本人マインドが沸き上がってきます。

さて、今回はお試しという点もあるので、あまり送料が嵩まない、小さくて軽いものをメインに注文してみました。
クーラントヒーターバイパスバルブ
  →9-5のクーラント漏れ頻発部分。とりあえずストック。
・クランク角センサー(Valeo製)
  →専門店で聞いた頻出故障部。そのうち予防的に交換したい。
・シフトセレクトレバーのカバー
  →破れているので交換したい。価格は国内在庫の約半額。
・ボンネットエンブレム
  →磨けど磨けど曇るので交換したい。これも国内の半額くらい。

上記で0.52kg、£20.15の送料です。
ここからさらに500g分くらい足しても送料は£8程度しか変わらないため、本当は補機ベルト類も注文したかったのですが、先立つものがなさすぎるので今回は我慢。それでも国内で揃えるより圧倒的に安価かつワンストップで便利です。

というわけで2020年の7月31日深夜に発注。いつ届くかな~。

届いた

RoyalMailの航空便で発送されました。トラッキングはこんな感じ。

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土日を挟んで3日に発送、9日間で到着しました。
荷物がヒースローを発ってから税関に到着するまで6日掛かっていますが、昨今の事情を鑑みると十分なスピード感ではないでしょうか。

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ボソボソの小包に入って届きましたが……

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中身はOK。Saab Original のシールがまぶしい。

もはやAmazonでの注文と同じ感覚

というわけで自動車部品を海外から取り寄せたよという話でした。
いまさらブログに書くようなことでもなかったな、と思うほどノートラブルでした。

SAAB関連部品を取り扱う海外通販サイトは欧米を中心に複数あり、品揃えもそれぞれ違ったりします。今回はPFSを選択しましたが、いずれは別の通販サイトも試してみようと思います。

某オークションで解体車の部品を買っても、それなりのお値段+送料を取られることを考えると、「明日欲しい!」という部品やシチュエーションではない限り海外通販を積極的に使っていくことは、SAABをはじめとしたちょっとニッチな輸入車を柔軟に維持していくために有用な手段だなと感じます。

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エンブレムもピカピカになりました。ちょっとピカピカすぎますね。

 

さて、次はフロント足回りからの異音をどうにかしなければなりません……。

SAAB 9-5 にクルコンをポン付けする

SAAB 9-5の納車から早くも1ヶ月が過ぎましたが、徐々にイジりながら楽しんでいます。

今回はウインカーレバーを交換し、クルーズコントロール機能を追加(有効化)しました。英語圏にはそれなりの情報がありますが、日本語では例が見られなかったので、簡単な作業ではありますがまとめておきます。

作業車両はSAAB 9-5 2.0t (GF-EB205, AT, 2000年登録)です。
この情報に基づいて作業された際に生じた一切の損害等についてはその責任を負いかねます。

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SAAB 9-5 に乗り換えた話

古いモノが壊れたら新しいモノに買い替える。次はもっと壊れなさそうなモノにする。

それができないからこそのオタクなんでしょう。

2000年式 SAAB 9-5 2.0t をお迎えしました。

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今しか乗れない車を

SAABというメーカ名に聞き馴染みのない方も多いかもしれませんが、それもそのはずで、SAAB単体の日本法人は持たず*1、インポーターも二転三転し、最終的に2011年には経営破綻してブランドごとなくなってしまいました。

元は航空機メーカの一部門。量産ターボ車を世界で初めて送り出したことでも有名で、かつてはボルボと双璧を成した、スウェーデンの名門自動車メーカでした。

どこにでもいそうだけど、SAABにしかないシンプルで精悍なデザイン。航空機のような加速とも評されるターボエンジン。ドライバー最重視の、囲い込むかのようなインパネとセンターコンソールのキーシリンダー。前愛車のV70を選ぶときにも、一瞬だけSAAB車を見ていたことがあって、一度は乗ってみたいなあという思いが心にくすぶっていたのでした。

メーカがなくなったクルマとはいえ、欧米では根強い人気を誇っていたことから、互換部品が多く供給されています(たぶん)。しかしながら、元のメーカがない以上個体数は減っていくばかりで、部品の供給数が併せて減っていくのもまた確実です。

じゃあいつ乗るの?今でしょ。

洗礼

そんなこんなで取説・記録簿・当時の保証書(!)つきの、愛されていた感満載の個体を、目を疑うような価格で見つけ、東京のお店からえっちらおっちらド田舎まで納車されたワケですが、その翌日に警告灯がつきました。

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原因は目処がついています。なんとか頑張っていきたいと思います。

 

いや~~~~輸入車ライフって感じですね!輸入車ライフって何?(哲学)
耐えきれずギブアップしたら指さして笑ってください。

*1:途中、一瞬だけあったみたいですがGMに吸収されてそのままヤナセがインポーターになったみたいです。

はじめてのマイ・カーを廃車することにした話

あまりこのブログでは触れていませんでしたが、田舎暮らしの相棒として、2003年式のボルボ・V70(285系)に乗っています。

2016年のこの季節に一目惚れから始まって早4年、次の車検をどうするかというタイミングに差し掛かっていたのですが、お別れすることといたしました。

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静かなる悲鳴

端的に言えば電装系の不具合が一挙に見つかったためです。
幸いにもCEM(中央コンピュータ)は故障していなかったのですが、お世話になっている専門店さんからすれば、いずれこいつも故障するだろうという見立て。
18年目を迎えようとしている車載コンピュータですから、そろそろ軒並み壊れ始めても、納得ではあります。

これまで不具合らしい不具合もなく、一時期怪しかったATの滑りもATF交換で大きく改善され、走る・曲がる・止まるについては今でも全く申し分のないクルマです。

ただやはり、古い電装品類は音を立てなくても着実に劣化していて、気付かぬうちに悲鳴を発していたんですね。まだ車検が1年残っているとかであれば、だましだまし対症療法で乗っていくという選択肢もありましたが、車検直前のここらが潮時かなあ、という感じです。このタイミングで壊れてくれたことにむしろ感謝すべきかもしれません。

新品でしか置換できないコンピュータを大枚叩いて交換して、結局2年保たなかったら、結構つらいでしょうから……*1

いいクルマだった

1台の量産車にあまり想いを馳せるのもなんだか気持ち悪い*2ですが、ロクに友達と遊びもせず、ただひたすら週末はこのクルマを転がしていた記憶だらけなので、ああお別れかあ、という空虚な気持ちです。

長距離はメチャクチャ快適だし、荷物は沢山載るし、車中泊だって足を伸ばして寝られるし、ワインディングも適当なファミリーカーに比べたら断然楽しい。

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何より顔がいいし*3

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ケツもエロい*4

はじめてのマイ・カーにしてはいいクルマすぎたかなと思います。車検費用と修理予算の範囲で次のクルマを検討していますが、なかなか選択肢が広がりません。

オタク特有の虚しさ

車検直前に高額修理が判明して、下取りされる価値もないから廃車にするというのは典型的なストーリーだと思いますが、次のオーナーにバトンタッチするでもなく、メカ的に手出しできないほど壊れた訳でもなく、ただ修理費が自分の経済力に(合理的に)見合わないが故に、鉄屑を経て新たなカタチに生まれ変わってもらうということに、ちょっとした虚しさを感じる訳であります。

でもこんな気持ちになるのも、たぶん、憧れの初めてのマイ・カーだったから以上に、惚れ込んで4年間乗り続けられたからなんだろうなあと思います。5,000円で親戚から譲ってもらった軽バンとかだったら、おそらくこんな虚しさはなかったでしょう。

ガキの頃に摺りきれるまで読んだ、田中むねよし先生のボルトアンドナットというカーライフを描いたコミックがあります。あの中に、先生が惚れ込んで買ったシトロエン・BXがぶっ壊れまくって、これからの維持と天秤にかけて泣く泣く廃車を決める、というような話がありました。あんなヒドい目には全く遭ってませんが、心情としてはたぶんそんな感じです。

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車検が切れるまであと1ヶ月半、道端で止まってしまわない程度に、よく頑張ってくれたなあと(心の中で)声を掛けながら乗ろうと思います。

 

*1:それが古いクルマに乗るということであって、輸入車に乗るということでもあります。

*2:ガキの頃、実家のパジェロがドナドナされていく時にギャン泣きして新車のドアトリムにシミを作りました。

*3:日本では全く実用性がないヘッドライトワイパーですが、前期型の”黒目”ヘッドライトにはコレがアクセントになって精悍な印象になりますし、ボディ全体で唯一のメッキ部品であるグリルと主張しすぎないボルボのエンブレムが大人びていながら古さを感じさせない絶妙なフォルムに仕上がっています(オタク特有の早口)

*4:手洗い洗車をしているとテールランプから伸びるプレスラインが手のひらにフィットして謎の多幸感に包まれます(オタク特有の早口)